旅猫リポートをネタバレ無しで感想をレビュー。猫のナナは天才名脇役。
旅猫リポート観てきました。とにかく涙なしでは見れない傑作でした。
号泣ポイントを中心に良かった点、イマイチなポイントを中心にレビューします。
ネタバレはありませんので、安心して読んでください。
個人的に言えば先日観た「若女将は小学生!」よりもボロ泣きしました。
(若女将も良い映画でしたが)
旅猫リポートの全体的な感想
原作は全く知らないのですがまず予告CMやポスターの雰囲気などでおおかたの内容は想像できる映画になっています。
動物絡みの話はどうしても感動の押し売りみたいな妙な偏見があって観る前の斜に構えた感は否めなかったのですが、ところが泣きました。
泣けました。
最初は少しテンポが悪いかな?と思うくらいのんびりした感じで展開していくのですが、話の展開が分かっていてもしらけないんです。
ツッコミどころも多々あるし、本当に次の展開が予想できるのにしらけるどころか予想よりも深く掘り下げた話がさらっと語られるところに軽く驚きさえしました。
主人公の悟(福士蒼汰)の演技がバツグン!
悟役の福士蒼汰はかっこよかったなあ・・・
話は主人公のサトルという青年が、ある事情で飼えなくなった飼い猫のナナを引き取ってもらうために自分に縁(ゆかり)のある人達の所を順番に尋ねていくのですが、それがサトル青年の人生を振り返る旅になっているのですね。
そこでサトル青年の人柄をというか人格形成の過程というようなモノを知るわけですが、とにかくサトル青年がじれったいくらい優しい人物だということをこれでもかというほど知らされる訳です。
そしてサトル青年の周りをとりまく人間も親戚を除けば優しいいい人達ばかりで、全体的に優しく温かい雰囲気で話が進む訳なんですが、ひねくれた私はサトル青年にちょっと違和感を覚えるのです。
優しいし良い人すぎるのが私は気に入らない。
この青年はいろんな事を諦めてきた末の言わば世捨て人的な人物なんだなと。
作中にサトル青年の叔母としてのりこさんという人物がでてくるのですが、だからこその最後ののりこ叔母さんのセリフが染みるように考えさせられるわけです。
天才猫のナナ(高畑充希)は名脇役
そして忘れてはいけないのがもう一人の主人公、猫のナナなんですが、まず可愛い。
とりあえず可愛い。とにかく可愛い。
まあ相手は動物ですから演出に多少の無理を感じるのは致し方ないし、ツッコむところは多々あるのですが、気まぐれでツンデレが代名詞の猫を相手にあそこまで撮れたのはむしろよくやったと言えると思います。
他にも犬や猫が出て来るのですがみんな可愛かった。
ただひとつ、ただひとつあくまでも個人的に感じたのはナナ達のモノローグや会話はいらなかったんじゃないか、もしくはもっと少なくても良かったんじゃないかなああという点でした。
原作でも動物達はしゃべりたおしているらしいので話として成り立たなくなるかもしれませんが、映画の中のナナは鳴き声でもとてもいいタイミングで返事をしているのでそれがすごく惜しいと思ってしまいました。
あとナナとナナ役の高畑充希さんとイメージが少しずれてしまったのと声優の沢城みゆきさんの無駄遣いともいえる使い方が個人的にはとてもとても残念でした。
まあそんな事を言ってもなんだかんだ泣きっぱなしだったので感動作のひとつに加えても良いのではないのでしょうか。
あ、あと季節毎を表す描写もキレイでした。
旅猫リポートは今年のあたり映画
主演の福士蒼汰くんは最近演技力の技量については疑問視される事もあるようですが、仮面ライダーフォーゼの頃から見知っていた私にとってはそれなりに成長していると思うし今後ますます頑張って欲しい俳優さんです。
それにしても叔母役の竹内結子さんが抜きん出てよかったですね。
総合的にみて友人達にも薦められる良い作品だと思いました。
おすすめです。
ちなみに、猫旅レポートと勘違いしてたなんて、誰にも言えない。